相性が良い相手との結婚に潜む闇

恋愛から結婚、パートナーとの関係についての相談は本当に広い年代の方から多く相談を受けます。
10代から60代まで、本当にまんべんなく相談を受けます。

昭和の新婚さんは、当時の世間に流されて、夫婦関係で苦労するのは当たり前みたいな感じだったのと、まさに、子“が”かすがいになってしまって、別れずに済んだだけの相性の方も多いですが、もうここまで時間が過ぎると、相性が良かろうと悪かろうと、過ごした時間と結果で、もうすっかり諦めた「プチ悟り夫婦」になっている事がほとんどなので、大抵は夫の愚痴を共有して「ですよね!」と吐きだして帰られる事が多いです。

ただ、平成に入ってからはちょっと違います。年齢にもよりますが、やっぱり「我慢」ができない方が多い。
というのも、新しい生き方を探す方法を見つけられたり、周りと比べたり、情報を知る事ができるので、自分がとても我慢している事に気付けてしまう。
だから、成功者の情報をうのみにしちゃう人も多くて、そういう人をカモに、離婚する為に準備する系ビジネスが凄い事になっています。

そして令和になってからは、完全に「妄想結婚願望」が主流になったように思います。

妄想結婚願望とは、極端に言うと、「結婚できないと生きていけない」という、どこからすり込まれたのか分からないけど、逆に「結婚したら大丈夫」だから「結婚」を目指しているだけになっている、超1人称な結婚願望。

もちろん、そんな事を言っている人は、誰かの1番に選んでもらえる事もなく、お互い妄想結婚願望者であれば結婚はできても、ロジカルにそういう人の性格を分析すると、その男女が相性まで良いとは考えにくいので、行く末を考えると決して幸せにはなりにくいです。

そう、そもそも相性が悪ければ幸せになれません。
場合によっては、どちらかが犠牲になり、早くに病死してしまう等と、最悪な事も起きやすくなります。

ただ、最近多くて困るのが、若いうちに結婚に良い相性の相手と付き合ってしまって、そのまま結婚を予定している人。

コロナを挟んだせいで、邪魔される事なく、単純に気の合う人としっかり繋がってしまった状態なのでしょう。
平時に戻っていくこれから、相変わらず情報も多く、また世の中も決して安定していない状況で、井の中の蛙のまま本当に相性だけ良い相手と結婚し、恋愛を止める事は可能なのでしょうか?

相性の良い相手は結構な数います。
宿命通りの相手と結婚したとしても、その候補は物凄い数存在します。
若くして結婚したら、恋愛と結婚の違い、恋と愛の違いも気付けないまま、そして何より、異性の魅力を色々な意味で知らないまま、“隠居”させられる事になります。

相性が良い、若いカップルの早い結婚。
最近はこれこそが、最悪の離婚を生みだすのではないか?と感じるようになっています。

なので、私は、そんな結婚を考えている若いカップルに、入籍するのは良いが、数年は一緒に暮らして、できれば子供はその後にするべき、と伝える事が多いです。
もちろん、運勢や相性でちゃんと判断してお話ししていますが、確率的にもこの数年の同棲の間に問題が起きる事が多いのは事実。

また、今の時代、子が「かすがい」になる事よりも、子を犠牲にして自分の幸せを求める夫婦の方が多い。
だから、子供を早く授かっても、その子は、夫婦をつなぎとめる役目ではなく、夫婦でいる事の不便さを気付かせる役目を担わされる可能性も高くなってしまいます。

申し訳ないですが、異性を見る目は物理的にそう早くは備わりません。
という事は、自分と相性は良くても、異性を見る目が備わっている状態での“相性の良さ”ではない事を理解して、長い人生を現実的に考える結婚を目指して欲しいです。