花粉、見えるんですか?

この時期になると世間話の延長戦に「花粉症ですか?」みたいな声かけをされます。

私はアレルギー検査でスギ花粉はマックスの値が出る、“スギ花粉アレルギー持ち”です。

が、薬は飲みません。正確には薬を飲まないといけない位困りません。

ただ、過去は朝起きると大量の目やにで目が開かず、粘膜はヒリヒリ、薬を飲まないと痛くて辛くて散々という時期もあったので、毎年、花粉症の前に薬を買って、お守りのようにしていたのですが、ある事を機に、その薬を開けないまま終わるシーズンが続き、今はお守りも必要ありません。

その「ある事」というのが喫煙です。

私は23歳でたばこを吸いだした遅咲きでした。そのせいか、まぁまぁなヘビースモーカーになってしまい、それと同時に花粉症も起こっていたのですが、連動していると気付いたのは、喫煙をやめてからでした。

花粉症は一度なるともう直らないと言いますが、花粉症でも症状が出ないなら無いのも同然。

でも、スギ花粉のアレルギーはあるので、突然くしゃみが10回位続いてビックリしたり、花粉がある程度飛んでいると臭いを感じたりはします。

まぁ、こんな話を「花粉症ですか?」トークで良くするのですが、私が臭いするという話をしたら、「花粉が見えるっていう人もいますよね」と返されて、フト思いました。

テレビの映像等で、確かに杉の木からオレンジ色の粉が飛散されるシーンを見ますが、実際の花粉は0.04ミリ位。さすがに日常生活の範囲で飛散しているスギ花粉を肉眼では確認できないはずです。

私の「臭い」というのは、粘膜に刺激がある感覚がする時の“臭い”みたいなモノが自分の感覚で「花粉」に結びついているのでそう表現しますし、実際、臭いの分子のサイズを考えると、決して思い込みではないと判断できます。

ただ、「花粉が見える」に関しては、よっぽどスギだらけの場所で沢山の花粉が舞っている時でないと肉眼での確認は難しいと思います。(または遠くにスギが沢山あって黄色っぽく見える状態)

なので、都会に生活していて「花粉が見える」のが本当だとしたら、それは“オバケが見える”と同じ事なのではないか?と。

過去のパターンで脳が覚えた“自己防衛”として、景色が黄色く見えて「危険」と思うのであれば、それは「花粉が見えるべき」だと思います。

でもそれは本当に見えているのではなく、「脳」が見せているモノ。

過去の経験から「そう見えた方が自分に利益がある」と“脳”が判断した結果、無いモノを見せる、大変高度であり、ものすごい原始的なこのシステム。

ぶっちゃけ、コレ。ファンタジー商法にめちゃくちゃあるヤバいシステムです。

本当に見える時があるのは承知でお話ししますが、本当に見えるのは、“残念ながら”そういう役目になってしまった人か、もともとセンスがあって巻き込まれてしまった人、偶然タイミングが合ってしまった(よくチャンネルが合ったと言われる)だけが正解で、日頃から「見たい見えないモノが見える」のはおかしな話です。

でも、ファンタジー商法は「見えてますよ!」って無理矢理、“見えている気”にさせて、こういった脳の仕組みを利用し、錯覚させる。または、見えていない自分がいけないと思い込ませ、脳が見れるように工夫してしまう。

占い師に、こういう危機感を覚えてファンタジー商法にのめり込んでいる人沢山みます。正確にはファンタジーに投資した以上回収しようとして占い師やってるみたいな。(そういう人が食えてしまうのも占い商法の怖さ)

見えないモノが見えるのは“基本的に”おかしいと思うべきです。

そして、感じるのと見えるのは違うので、ユーザーもその言葉の綾には敏感になるべきです。

素人のフリして霊感系の占いを受けてみると、殆ど「言葉の綾」で逃げられるので、本当の素人さんや占いジプシーは簡単に騙されるだろうな…と実感できるから多分、私の分析はまぁまぁ良い線行ってると思います。