あなたも洗脳されている“宗教”
仕事柄、どうしても「考え方」を伝える機会が多いです。
そうなるとまず「何が今の考え方の“元”になっているか?」を分解して理解する事が必要になります。
例えば、「今の仕事が辛いけど辞められない」という保育士さんがいたとします。
ぶっちゃけ滅茶苦茶多いパターンなんですけど、その時の定番会話がコレ。
「いつ保育士になろうと思いましたか?」
「小学生の頃には保育士になろうと思っていました」
「弟妹や近所に小さい子はいましたか?」
「はい」
「小さい子の世話を良く褒められましたか?」
「はい」
保育士になって迷ってしまった人のほとんどが、【お世話】に向いている宿命を持っていないのに保育士になった人。
子供時代は大変純粋で、親や大人に褒められる事を喜びに育つと言っても過言じゃありません。
そして、褒められるとソレを繰り返し、また褒められると得意になろうとします。
それがスポーツや勉強といった人と露骨に比べられる事であれば向き不向きを感じて諦める事もできますが、子供の世話(特に女の子)は本能にメモリーされている分野なので【やる環境】があれば出来るのは当たりまえ、何なら子供が子供の面倒を見てくれたら親が助かりますから、アテにする為に上手に面倒が見られるように、どんどん褒めて伸ばそうとします。
上記のような会話になる仕事に違和感を覚えてしまった保育士さんは、純粋に「お世話に不向き」な性質が殆どなので、遅かれ早かれ保育士を辞める結論に達しないと心が不自由なまま、精神が晴れない日々が続いてしまいます。
次に、職種は問わず、【辞めたいけど辞められない】という人にあるパターンをいくつか挙げると
奨学金の返済
会社の寮で引っ越し資金がない
給料関係だけは条件が良い
転職するのが厳しい年齢
就職や転職してから日にちが浅い(1年や2年に満たない)
親が入社を喜んでくれた会社だから
会社の人間関係が良い
辞めたら仲間に迷惑がかかる
上の4つは物理的問題で、これは解決するのも簡単。
逆に下の4つは本来転職できない理由になっていないのに、滅茶苦茶多い【転職できない理由】です。
「就職・転職してから〇年経っていない」これって誰が決めたルールですか?
「親が喜んだ会社だから」その仕事は誰の為の仕事ですか?
「会社の人間関係が良い」あなたはきっと次の会社でも人間関係に恵まれます
「辞めたら仲間に迷惑がかかる」あなたの人生は仲間の為にありません
お気づきでしょうか?
これらは全て【無意識にすり込まれた常識】に囚われた考え方によって自分自身の人生の選択が出来なくなってしまった状態。
もっと言えば、無意識に誰かが決めたルールを意識してそれに従おうとする、そこから外れるのが悪になる…
これって【宗教】と一緒ですよね。
そう、日本人は特定の神や仏に従う宗教に対し無関心だったり、霊感商法や詐欺、金の話になる事も多い事から「無宗教」と思われている方が多いですが、実際は親の教育、家系の習わし、地域の習慣、日本の風習、これらは全て【宗教】と同じ、いや無意識にすり込まれているという意味ではもっと根っこの部分が洗脳されていると考えるべきです。
はじめにお話しした「考え方」を伝えるの、というのは、この無意識にすり込まれたの宗教に気付き、それが自分の人生に必要かどうかを客観的に考える機会を与える事です。
分かりやすく言うと洗脳を解く作業。
もちろん、それ以前に相談者の宿命や今までの人生やそこからの影響を計算したうえでお伝えするので、内容は全員違います。
できるだけその人に合った内容をお伝えしますが、やはり生まれた時からの無意識の洗脳なので、理屈で理解できても行動を起こせない人も多いです。
それでも聞くと聞かないとでは、年単位であっても、その後の人生に影響があるのは事実。
でも、人は何かしらの【宗教】を持たないと生きられません。
ただ、何をその宗教とするかは人それぞれ。
神や仏の世界を信仰するのではなく、自分の中にある“何か”でも充分です。
ただ漠然とでも、それが「ある」と認識できていないと、自分にとって不必要で迷いを生む原因や“すり込まれた常識”を排除する事は難しいのでしょう。